卸売業が業際を超えて発展するには

ここで言う業際とは、事業種類が違うことです。卸売業ではないことに手を出したらどうなるか? を考えてみましょう。実際には多く起こっている事柄です。

卸売以外ですから、普通に見れば、異事業は業界内の川上側か川下側です。もうひとつが機能特化型でしょうか? 全く別の事業と言っても、現在持っているリソースを活かすことを考えるのが普通でしょう。

川上側=メーカー:これは自社PBの発展と言ってもいいので、製造ノウハウを取引先メーカーから学ぶことぐらいはできるでしょう。しかし、製造設備となると厄介です。この選択はファブレスの域を出ないでしょう。

とは言え、工場を持たないでメーカーを名乗ることはできます。商品企画力が抜群であれば、充分に勝負ができるでしょう。商品企画に必要な情報は小売から仕入れると考えれば、充分な可能性があります。問題は、どんなデータを集め企画に有効な情報に結実させられるかです。

川下側=小売:仕入れることに問題はないでしょう。一種のSPA形態とも言えるでしょう。ネックになるのは販売量と店舗(ECも含めて)の運営能力です。そして、一般消費者との関係性構築能力が最も難題かもしれません。実は、川下側発展に現在のリソースは活かしにくいのです。多くの卸売業が実店舗ではなくECから始めるのも納得がいくところです。

機能別は実現できる企業が少ないでしょう。所属する業界でTOPクラスの機能を所有していないと、異業界ではツライのでは? 通用するかどうかの判断自体が最大の課題でしょう。

いずれにしても、業際を超えるには、消費者とのコンタクトで発生する情報が何らかのカタチで役に立ちそうです。では、現在のシステムでそれらを入手・蓄積できているのでしょうか?

次章は、「複数チャネルの統括的管理」です。