小売業のMD運用:仕入:PBの運用

小売MD:仕入の2大課題は買い付けとPB運用、この章はPB運用についてです。

PBをメーカーに返品するという非常識なことをやる小売があり、新聞沙汰になったのは決して昔のことではありません。おそらく見えないところでは今もやっている企業があるでしょう。それほどPBは運用が難しいと言えるでしょう。

理由は簡単です。小売はメーカーじゃないからです。小売は「売る人」、メーカーは「作る人」、この当たり前のことが理由です。育ちも生き方も違う二つの業種は、全くの別人です。これを融合させないとまともなPB運用はできません。それには、かなりの時間が掛かると思われます。

そこでITは、メーカー部分の補強に使えそうです。例えば、店頭売上データをもとに、メーカー発注を最適化する。年間生産計画を自動的に割り出す等、メーカーが普通にやっていることを手助けすることに意味がありそうです。

もうひとつの視点がロスです。PBは原則として返品できませんから、売れ残ったら廃棄です。

買い付けた商品でも売れ行きが悪ければより多く販売する努力はしますが、返品の逃げ道が残っています。しかし、PBは売り切ることができなければ処分するしかありません。この売り切る販売力がないと、PBの運用はできないと言えます。

SPAの多くが低単価高回転型の商品で構成される理由でもあります。

ここでもITは使えます。どんな商品なら売り切る力があるか? それを見極めるために使うのです。

これからもPB採用は広がるでしょう。SCMではなく、DCMを本格的に小売運営のベースコンセプトに据え、買い付け商品も統合してMD管理できる仕組みが必要ではないでしょうか?

次章は、「店舗展開」についてです。