小売の海外進出に、国内卸が対応するには

ご存知の通り国内人口は減少していきます。消費財・食品を中心に国内消費は減少しますので、国内を相手にしている流通業全体の売り上げは減少することが自然です。当然ながら各社は企業業績を伸ばすため、新規カテゴリー・新規エリアに進出しようとします。

その中で大手小売業は、以前より海外進出に取り組んでおります。小売業は、どこから仕入れようと消費者に買ってもらえれば業績は作れますが、卸売業はそうなりません。海外店舗のお客様は、原則現地の方ですから、自社が扱っている商材を買ってくれるとは限りません。

これに輸出業務が加わると、業務量増加は決定的ですので先にコストがかかります。そして、最も困るのは売れるかどうかわからないことです。国内なら通じた需要予測手法は、ほとんど使えないはずです。ここまで述べると、見込みも何もあったもんじゃありません。

しかし、可能性はあります。

卸売機能のみを海外に持ち出し、海外進出した小売業を支える方法です。これまでは、商社が商材もチャネルも用意していたようですが、チャネルの維持管理および実務改善は卸売業に分があると考えております。つまり、ヒトとITをセットにしてチャネル運用システムを海外に出すのです。

もうひとつは、国産品を中心に売れる商材を先に見つけて押さえ、各国で輸入代理店および卸売業務を引き受けることです。事実上、ミニ商社ですが、これまで付き合ってきた卸売業がここまでやってくれれば、小売業も無視しないでしょう。

ただし、仕入先も販売先も国内に限ったきた企業は、ノウハウもシステムも新規となりますので、支援が必要です。商社が、ノウハウとシステムをクラウド化して提供してくれることを期待したいです。Sierは、そのITリソースを担当すればよいと考えます。

次章は、「卸売業が業際を超えて発展するには」です。